娯楽番組としてのスポーツ中継


先日より毎年恒例のワールドグランプリが始まっている。昨日現在、キューバ、韓国に連勝し好調なスタートを切ったようだ。今ブラジルと第3戦の最中である。今日もなにやら派手な演出と無粋なアナウンサーの絶叫により、仰々しく放送されている。何とかというアイドルグループがわけも分からず応援席に陣取っている。おそらくプロモーションを兼ねているのであろうが、“コメンテーター”として出演している。一体これは何の番組なのだ?どうしてこんなに派手派手しく、娯楽ショーのように演出だらけになってしまったのか?結局金の問題なのか?何とか盛り上げて視聴率を稼がなくちゃという…・・・。
一番気に食わないのが、テレビ放送の妨げになるからという理由で、旧来のサーブ権制を廃してラリーポイント制を導入したり、テクニカルタイムアウトと称して定期の中断時間を設け、ちゃっかりコマーシャルフィルムを確実に流すなど、まるで放送局の都合で肝心要の競技ルールさえも変えてしまおうという風潮である。ルールを変えてしまうと競技そのものが大きく変ってしまう。だからその変更には慎重に臨まないといけないのにネ。全くどいつもこいつも金・金・金だ。ひょっとしたら番組を盛り上げるために、ゲーム展開にも演出がはいっているのかもしれないななどと勘ぐってしまう。これではもうスポーツ番組ではなくバラエティー番組だよねぇー。
こんなことを思いながら見ていると、どうもスポーツに熱中できないし、あまり面白くもない。だからもう見たくないなどと意地を張ったりしてみたりしている。何ともはや情けないことで…・・・。

特集 ホームレス


現代思想2006年8月号 特集=ホームレス
【タイトル】  現代思想8月号 2006年、34巻 9号 2006.
【編者】    現代思想編集部   
【出版社】   青土社
【発行年月日】 2006年7月28日
【版型 頁数】 A5版 246頁
【価格】    1300円
【コメント】
ウームとうなってしまう。最初その特集タイトルを見たときに驚き、目次を見て更に驚いた。現代思想というと堅い雑誌、学術雑誌といってよいはずだ。その雑誌の特集が「ホームレス」であるという。その内容は行政当局や研究者の調査・研究による現状の問題点とその対策というだけではない。当事者本人達が語り、論じるのである。確かにこれは思想であろう。そこには諦め・抵抗・自立・非依存・連帯などという様々な想いが詰まっている。なんと『露宿』という文芸誌まで刊行されており、読み・書き・語るという活動をしているのである。うーん、なるほどそうだったのか…・・・。
ホームレスという語が使われだしたのはこの10年ほどのことだろう。それまでは“路上生活者”などという語が専らメディアで使われていた。日常の話し言葉では少し意味が違うかもしれないが、“乞食”という語が使われることが多い。しかしこの語は差別用語に指定されているらしく、活字・映像メディアでは用いられなくなった。そもそも乞食に所属する人たちがほとんどいなくなったので死語といっても良いのだろうが…。
『ホームレスは乞食ではないぞ』と怒られるかもしれない。同じ路上生活者でも乞食は物乞いをするが、ホームレスは働き、現金収入を得、自分の収入で“自立”して生活しているのだと。なるほどなぁー、そうなのか、へぇー。となにやら感嘆詞ばかりの文章になってしまう。
抵抗、連帯というキーワードはかつてのヒッピームーブメントを連想させる。たぶん若い世代に多いのではないかと思うが、当局の政治、世間の常識に対するプロテストメッセージとしてのホームレスということだろうか?それにしてもこういう形で自らの人生哲学・思想を実践しようとするのは私には正直理解しかねる。おそらく他人には分からない深い事情があるに違いないのだろうが・・・。
ウーン、実際この特集は考えさせられることが多い。読者にこれだけインパクトを与えたのだから、とても良い企画だったといえる。ただ私には簡単にはコメント出来そうも無い。もっと問題点を知らなければいけないと思っている。読者の皆さんも本書を読んで何か思うところがあればコメントください。
【目次】
■連載――家族・性・市場 第11回
  撤退そして基本所得という案 / 立岩真也
■特集=ホームレス  
【心情】
○地球にねてる 自句自解 / 橘安純
○夜空の星を見て / 橘安純+酒井隆史(=聞き手)
【討議】
○ホームレスへの招待 / 中桐康介+高沢幸男+小川てつオ
【自立】
○ホームレス、または世界の喪失 / 笹沼弘志
○「ホームレス支援」策における選別と排除、そして抵抗 / 北川由紀彦+戸叶敏大
野宿生活者は隠蔽されていたホームレス状況を都市空間で解放した? / 水内俊雄
○「それにもかかわらず抵抗」宣言 / M・ベナサヤグ (稲葉奈々子=訳)
【生活】
○ホームレスに歴史あり 代々木公園テント村の歴史 / 力道さん+山形さん+小川てつオ(=聞き手)
○ホームレス文化を考える / 小川てつオ
【連帯】
○「反権力のリゾーム」としての「『持たざる者』の国際連帯行動」の模索 / なすび
○「持たざる者」からの脱出 そして何処へ / 稲葉奈々子
【女性ホームレス】
○ドキドキ★野宿生活 / いちむらみさこ
○自由でもなく強制でもなく / 丸山里美
【表現】
○路上生活者が読み、書き、表現すること 文芸誌「露宿」の五年 / 笠井和明
○ホームレスと表現。自立・自律の試み 新世界での取り組み / 上田假奈代
【未来】
ダンボールでみる夢 / 入江公康
○スラムの惑星 都市への内訌と非正規なプロレタリアート / M・デイヴィス (長原豊=訳)
■研究手帖――記号のマテリアル / 近藤和敬

妻の歴史


<妻>の歴史
【タイトル】  妻の歴史 市立図書館より
        はてな年間100冊読書クラブ−No.071
【著者】    マリリン・ヤーロム
【出版社】   慶應義塾大学出版会
【発行年月日】 2006年4月10日
【版型 頁数】 A5版 506頁+39頁
【版 刷】   初版1刷
【ISBN】    4766412370
【価格】    6090円
【コメント】
出版ニュースに紹介されていた記事を読んで気になっていたが、高価なので市立図書館にリクエストしたら運良く購入の運びとなり、早速借りた。主として欧米における古代から現代までの、その歴史を論じる大著である。女性史、家族史、ジェンダー関連の読み物として位置付けていたが、気軽に読むにはあまりに冗長すぎるかなと感じている。
著者は米国スタンフォード大学女性・ジェンダー研究所上席研究員。筆者紹介にはあまり詳しいことが書かれていないが*1、ご主人は同じスタンフォード大学の、医学部名誉教授という記述があるのでかなりの年配だろうと思われる。
私の感想はというと、どうも長い記述が延々と続き、著者の主張が明確ではなく、一体結論は何なのとぶつぶつ言いながら読みすすめることになった。こういう長い文章の場合、論点の整理のため章末かどこかにその章の要約か結語をまとめるべきだと思う。実際最後までこの冗長さに付き合ったが、結論が良く分からないまま終わってしまった。最後の当たりに米国を中心とする女性、妻の有り方に関する議論というか世論の変遷の要約が少しあるが、それも紹介だけで、学会での議論や肝心要の著者の結語というか意見が盛り込まれていないようだ。研究者の著作なのだから、少なくとも自分の主張したい結論は明確に示すべきだろう。だからもっとしっかりと読み返さないと、今何が問題でどう考えるべきなのかが殆ど理解できない。何のための読書だったのかと思ってしまう。
というわけで、ちょっとがっかりの結果となった。もう少し議論を盛り込み密度を高めた内容だったらなと…・・・。
【目次】
日本語版に寄せて … 〓
謝辞 … 〓
はじめに … 妻は絶滅の危機に瀕した種か? … 1
第1章 古代世界における妻たち − 聖書、ギリシャ、ローマのモデル … 13
聖書の妻たち / 古代ギリシャの妻たち / ローマ時代の妻たち / 所有から限定的なパートナーシップへ
第2章 中世ヨーロッパにおける妻たち(1100年〜1500年) … 65
法的、宗教的考察 / エロイーズとアベヲールの物語 / ロマンティックな恋愛の誕生 / 
母親たちとその他の労働者たち / グリゼルダとバースの女房 / 
マージェリー・ケンプの物語 / クリスティーヌ・ド・ピザン / 
イタリア式嫁資 / ルサンナとジョバンニの物語
第3章 ドイツ、イングランド、米国におけるプロテスタントの妻たち(1500年から1700年) … 127
ルターのドイツにおける結婚 / チューダー朝スチュアート朝イングランドにおける結婚 / 
清教徒の荷物
第4章 米国とフランスにおける共和主義の妻たち … 187
植民地時代の米国における完全無欠な妻 / アビゲイル・アダムズ、愛国派の妻 / 
友愛結婚、アメリカ革命の遭う / 共和主義者と王制主義者 ― フランスからの展望 / 
新たな偶像 − 共和国の母と教育者としての母
第5章 ヴィクトリア朝時代の大西洋両岸の妻たち … 223
グレートブリテンにおける恋愛、結婚、金 / 英米の婚姻法 / 米国における妻の地位 / 
エリザベス・ケイディ・スタントン − 妻、母親、活動家 / 南部の妻たち
第6章 ヴィクトリア朝時代の米国の開拓最前線の妻たち … 285
いざオレゴンへ / 西部のロマンス / 南西部の結婚生活 / モルモン教徒の複婚 / 
守られた数世代
第7章 女性問題と新しい女性 … 331
英国の新しい女性 / 結婚の失敗 / 幸せな結婚 / 英国と大陸とのさらなる論戦 / 
米国における「女性問題」
第8章 米国におけるセックス、避妊、妊娠中絶(1840年〜1940年) … 360
イデオロギーと経験 / 避妊 / 妊娠中絶 / マーガレット・サンガーと産児制限運動 / 
新たなセクシャリティー / 避妊と堕胎 − 大恐慌時代
第9章 妻たち、戦争、労働(1940年から1950年) … 397
造船所の妻たち / 国防関連労働者としての南部の女性たち / 
陸軍婦人部隊(WAC)と海軍婦人予備部隊(WAVES) / 
「戦争が終わるまで」 / 銃後の守りと家事 / ボランティア精神 / 戦後の妻たち
第10章 新しい妻へ(1950年〜2000年) … 441
性革命 − キンゼー報告からコスモ・リポートへ / 
仕事革命 − 共稼ぎ(デュアル・アーナー・カップル)の台頭 / 「新しい妻」の暗示
訳者あとがき … 503
註 … 9
索引 … 1

*1:これだけ分厚い本なのに、著者の紹介蘭があまりに簡単すぎるではないか!!!これは訳者、編集者、出版社の怠慢だと思う。

サッカー日本代表に思うこと


16日の対イエメン戦はどうもイマイチ攻めあぐんだようだった。この辺のランキングのチームを相手に2得点では物足りない。まあ海外組みのいない代表なので勿論ベストメンバーではないし、チーム編成してから日も浅いし、これからJリーグも開幕を迎えるので今の時期に怪我をしたくないという考えもあるだろうし、と幾らかは考慮してやる必要はあるかもしれないけどね…・・・。
新聞広告の見出しだけ読んだのだが、オシム監督は選手に対し携帯電話、サンダル履き、外出を禁止したそうな。こういう子供扱いは全く信じられない行為だと思う。選手達もよくこれに従っているなと思う。次のワールドカップ南アフリカ大会に出場したいという想いが無ければ、誰もが“阿呆ぬかせ”と言うだろうなきっと。私ならそこまでして代表に選んでくれなくてもいいよ、バカにするなと言って、監督批判なりしてさっさと帰るな(ホンマかいな?)。大の大人相手にあまりに子供じみた扱いはホント情けない限りだ。
私はジーコ監督のように、世界の一流選手と同じく、好きなように自分のスタイルを考えたサッカーをやりなさいという指導のほうが、長い目で見れば日本のサッカーにとって良いことだと思っている。残念ながらジーコ監督の崇高な指導に選手達の技術・体力が追いつかなかったので、結果は出なかったけれど…・・・。あまりにジーコ監督の評価が低すぎるのは納得できないと思っている。
さて日本代表である。アジアではそれなりの強さを発揮している。今回のアジアカップでも良い成績を残すだろう。問題は世界を相手にしたときにどうかである。まだまだ技術・体力ともに力不足だろう。特に、強い当たりに負けないだけの体力、スタミナを付けないといけない。1対1で負けないだけの強さをネ。それにはもっと多くの選手が欧州のリーグでプレーする機会を増やさないといけないと思う。結局他の強豪チームがやってきたことに習ってチーム作りをするという常道的な方法しかないのではないかと思っている。オシム監督がどういう進め方をするのかに注目したい。

20世紀・高度成長日本


20世紀 高度成長日本 (中公文庫)
【タイトル】  20世紀・高度成長日本   はてな年間100冊読書クラブ−No.070
【編著者】   読売新聞20世紀取材班    
【出版社】   中央公論新社(中公文庫BIBLIO S17-7)
【発行年月日】 2001年12月10日
【版型 頁数】 文庫版 274頁
【版 刷】   初版1刷
【ISBN】    4122039509
【価格】    680円
【コメント】
本巻は読売新聞20世紀取材班による20世紀シリーズの第7巻。手頃な“昭和史読本”あるいは“”昭和史史料“として大変に読みやすく、有用なシリーズである。
表題にある高度成長に関する記事は最後の60頁ほどだけで、前半部が全てGHQ・占領軍の政策と経過、その後に日本における民主主義の成立過程が解説される。要するに戦後の高度成長に繋がる“日本の復興”についての記述であろうと思われる。第6巻にあった世界情勢としての『冷戦』が進行する中、国内での戦後処理、GHQの活動、東京裁判などが前半部の主な内容である。また民主主義の章においては、日米安保社会党の台頭、沖縄本土復帰、北方領土などについて解説されている。何故か普通選挙などについては全くふれられていない。
GHQの施策は善きにつけ悪しきにつけ日本の戦後を決定付ける上で重要な役割を担ったはずだから、これを理解しておくことは昭和を知る上でも大事だと思う。本書ではそのエッセンスのみの軽い解説だけなので、いずれもっと詳しいものをあたってみたいと思う。
民主主義の項でなぜ吉田茂が挙げられているのか疑問だが、彼の「経済専念」の復興方針は戦後日本の進路において決定的なものとなったようだ。ここであくまで自主独立、中立化、再軍備化、食料優先などの政策を採っておれば、日本の歴史は現在のものとは大きく変っていたかもしれない。米国が何処まで日本の独自性を許したかは分からないが…・・・。
戦後直ぐの時期は、新しい価値観の基に日本国中が議論・議論の大合唱で、誰もが声を大にして国造りを語っていたらしい。平成の太平楽な世相とは大違いだ。そんな中、日米安保条約の締結となって、それこそ大騒ぎになった。この辺の話は以前にも少しだけだが聞いたことがある。学生運動なるものが途方も無いエネルギーとなって大学を包んでいた時期である。
その後の高度経済成長期については私も小さかったとはいえ、物心付いてからのことなので僅かながらの記憶がある。新幹線の開通に沸きあがり、東京オリンピックの開催、大阪万博、大団地の出現*1文化住宅*2の登場などそれほど古い話ではないが、今では随分と昔のように感じられる。
など、この時代は私にも実感が少しばかりある時代でもあるので、やや感傷的というか回顧的というか私的体験とダブって物語が進行する場面が幾つもある。だから妙に懐かしくも有り、感慨ひとしおである。しかしあまり私的な経過追い求めるだけでは駄目だろう。単なる物語だけではなく確固たる史料を基により詳しくこの時代を知っておく必要があると思っている。
【目次】
1 GHQ
連合軍、佐世保進駐 東洋一の軍港、緊迫の朝 … 10 / 
東京裁判 勝者の裁きか、文明の裁きか … 14 / BC級戦犯はどう裁かれたか … 38 / 
日本の賠償 米の政策転換で免れた「生産基盤」破壊 … 47 / 
財閥解体 米国内でも大議論呼んだGHQの政策 … 55 / 
農地改革 明治期以来の増産政策が原点に … 59 / 
GHQの教育改革 「カリキュラム」ってなんですか? … 66 / 
エリート教育・旧制高校の青春 … 79 / 旧制高校・もうひとつの青春譜 ある六高生の軌跡 … 86 / 
竹刀を折られた剣士たち GHQの武道弾圧 … 96 / 
占領政策と「言論の自由」 あらゆるメディアを監視下に … 105 / 
プランゲ文庫」に殉じた日本人女性 … 118 歌舞伎を救ったGHQ検閲官 … 124 / 
戦争と科学技術 怒涛の半生 … 134 / ドッジ・ライン バンカーが提唱した「安定政策論」
 … 142 / シャウプ勧告 後の消費税つながる税制革命 … 147
2 戦後民主主義
吉田茂の選択 「経済専念」で成功を神話化 … 156 / 日米安保の源流 
講和工作に取り組んだ芦田均の役割 … 164 / 日米安保条約の謎 … 168 / 
青年よ銃を取るな 両刃の剣となった社会党のスローガン … 176 / 
曲学阿世論争 時の首相と東大総長、「講和」をめぐり対立 … 182 / 
再軍備 「警察予備隊」緊急設立の背景 … 186 / 
砂川・米軍基地闘争 十四年に及んだ対立、流血の惨事も … 190 / 
米統治下の沖縄 共産勢力への戦略拠点化狙う … 199 / 
沖縄本土返還 「民族的願望」成就の舞台裏 … 205 / 
「ミスター北方領土」 末次一郎の証言 … 208
3 高度経済成長
「日の丸原油」を求めて 石油開発苦難の道のり … 220 / 
「夢の超特急」新幹線が走った 高度成長支えた大動脈 … 229 / 
トヨタの「かんばん方式」 世界が認めた生産管理 … 238 / 
電源開発の光と影 福島・只見川に賭けた技術者の記録 … 247 / 
ON時代 高度経済成長期のプロ野球 … 254 / 古い建物を「近代化遺産」に 
保存・再活用への動きが活発化 … 261
参考文献 ・・・ 268
執筆者・掲載日一覧 ・・・ 272

*1:一戸建てではなく大規模な集合住宅の建設が始まったのがこのころ。要するに賃金労働者が激増し、住宅のあり方そのものが変革した結果であろう。

*2:今では死語になっているが、2DKのマンション形式の集合住宅を当時こう呼んだ。核家族の典型住宅となった。

小泉首相靖国神社公式参拝翌日


昨日の終戦記念日の出来事について、テレビ局は一斉にこの問題を報じ、長々と問題点の議論を展開した。予想通り、翌日の今日は新聞各紙が同様に多くのページを割いてこの問題を議論している。あいも変らず結論の無い議論を……。
一体どうしたいのだろうか?マスコミというものは無責任に騒げばいいというものではない。また議論のきっかけさえ作ればいいというものでもない。議論を進め何某かの結論を導き、世論として政治に反映させるというのがマスコミの存在意義ではないか?いい加減に結論を明確にせよ、社内での意見を一本化せよと言いたい。社説の論調と各コラムの執筆者(無記名の場合の多くは同じ新聞社の記者のはずだ)の論調が相当に食い違うなどは日常茶飯事である。こんな重要なことの意思統一が出来ていないのかと思ってしまう。またそれぞれが勝手な思いを同じ新聞紙面に書きなぐる蛮行をいい加減反省しろ。
日本のマスコミの駄目さ加減は今に始まったわけではないが、今回もまた不毛の議論もどきで終わるのだろうか?それとも徹底的に政府を突き上げるぞという気概があるのだろうか?どうなんだマスコミ各社!!!いつもながら、大事なときに全く頼りにならないマスコミだ。
私自身のハラは決まっている。結局こういう問題への意思表示は、選挙投票という形で示すのが一番効果的だと思っている。大きな声で叫ぶのもいいが、なかなか大多数の国民のコンセンサスは得にくい。ならば選挙という場でそれぞれの考えを表現するのが分かりやすいと思う。議員にもその方が伝わりやすいはずだ。だから次の選挙で、この問題について最も信頼できるという人に投票すべきだ。
次の国政選挙は今年か来年だかに予定されている参議院議員選挙である。この投票結果を見て次のリーダーは国民の意思を知るべきだ。そんな風に考えている。