ハリー・ポッターと税金未納


7月26日付けの報道によると、世界的な大ヒット作・『ハリー・ポッターシリーズ』の翻訳者である松岡祐子氏が過去3年間に35億円の納税不足があると税務当局より指摘されたという。大層な金額だ。まあ庶民から見れば夢のまた夢のようなお金である。どうやらスイスに移住して日本への納税の義務が無いと考えていたそうで、脱税の意図は無かったそうだ。ただ住所をスイスに移したものの生活や活動の拠点は依然日本にあると当局は判断した模様で、今回の騒ぎとなった。これから法律に基いた論戦、駆引きがあるものと思われる。それにしても凄い金額だ。年12億円としてこれが3割に相当するというから、年収は40億円ほどあったということになる。いやー凄いですなぁー。翻訳家としては破格の年収だ。というより長者番付のトップになろうかという数字だろうねきっと。
実はハリー・ポッターにはまっている.これはいい小説であり、映画もまた面白い。最初息子が小学校6年生の時に第1作の映画・『ハリー・ポッターと賢者の石』を見に行ったのがきっかけだった。学校で皆の話題になっていたらしく、是非映画を見たいというので、家族全員で見に行った。これが大変面白く以来新作が出るたびに買い求め、映画にも出掛けるということが続いている。何が面白いかって?まず第1にストーリーの奇想天外さ。魔法学校や魔法使いの世界が舞台だが、この設定がいかにもファタジックである。また英国の伝統的な教育スタイル、全寮制で石造りのお城の中での学校教育という何とも歴史を感じさせる舞台設定が魅力的だ。寮対抗戦のクィディッチもまた魔法使いらしいスポーツだ。空中でやるホッケーとでもいえようか?しかしこんなものよう考えたなぁーと思う。ストーリー自体は子供向けの冒険活劇なのだが、味付けとしての舞台設定、魔法や空想上の動物など小道具・大道具が大変に良い。総じて言うと大人も楽しめる作品で、事実全世界で記録的な大ヒットとなっている。子供だけが対象ならこんなにもたくさんの人が見ないだろうし読まないと思う。
今回その小説を翻訳した人が話題になっているので、記事が目にとまった。随分な金を稼いでいるのだなと羨ましく思っている。売れっ子の小説家でもこれだけの納税はしていないだろう。日本の文学史上最高の納税額かもしれない。凄いなぁー。