世界 2006年 3月号

zyugemu2006-02-14


【タイトル】 世界 2006年 3月号
【著者】   世界編集部
【出版社】  岩波書店
【発行年月日】2006年1月28日
【版型 頁数】A5版 304頁
ISSN】   0582-4532
【価格】   816円             

【目次】
特集 景気の上昇をどう見るか
 ・偽りの改革とメディアの責任を問う 対談 高杉良佐高信
 ・第2の踊り場に来た日本経済 インタビュー 丹羽宇一郎
 ・格差拡大が歪める日本の人的資源 橋木俊詔
 ・景気回復劇の舞台裏で 高橋伸彰
 ・実感なき景気回復を読み解く  山家悠起夫
 ・小泉改革が煽る独占の波  町田徹
 ・郵政民営化の大合唱の影で  藤田和恵
民族の罠 佐藤優
政治がコミュニティーを壊してはならない 対談 加藤紘一山口二郎
国家主導の生命工学がもたらした悲劇  澤倫太郎
横浜事件は現在を問う  田中伸尚
憲法第九条が問いかける国家主権の制限  クラウス・シルヒトマン
平和を鍛える  下嶋哲朗
さまよえる川辺川ダム計画  高橋ユリカ
合併やめさせてください  葉上太郎
廃墟の見えざる影の下で  今福龍太

【コメント】
日々の出来事については新聞、テレビ、インターネットでニュースとして情報が得られる。しかしこれらのメディアは速報性が強いので、報道が先走りすぎ、その問題の本質をきちんと整理して解説してはくれないことが多い。問題を掘り下げて十分に資料を駆使し論考を進めるには毎日発信することを余儀なくされるこれらのメディアは不向きであるといえる。
そこで月刊の雑誌を定期購読しようと思い立ち、いくつかの雑誌を買い求め比較検討した結果、この『世界』が自分に合っていると判断し、今月より購読を始めた。即時性では先のメディアに劣るが、問題を掘り下げ、深みのある論考を進められるという点では月刊誌が勝っていると思う。
実はこのような雑誌購読は数年おきに止めては再開、また止めては再開を繰り返しており、その度に雑誌を変えてきた。今回はこの世界が一番良かったというよりは、他に良い雑誌がなかったという方が当たっている。バブル期、バブル以後の不景気な時代など、社会の動きによって雑誌の変貌ぶりは甚だしものがあるようだ。1つの雑誌の論調が変わるなどというのは考えにくいと思っていたのだが、どうもそれは幻想だったようだ。若い頃読んだ印象からこの雑誌はこういうイメージだという思いがあったのだが、今回読み比べてみて、その変わりように大いに驚いた。これについてはまた項を改めて書いてみたい。
そういうわけでこれから暫くの間この『世界』を読んでいこうと思う。
しかしなんだなー、この雑誌少しも遊びの部分が無いので相当に堅い印象を受ける。少しは息抜きの頁を作ってくれた方が読みやすいのだが・・・・・・。