世界 2006年 4月号
【タイトル】 世界 2006年 4月号 通巻751号
特集 米軍再編「日米合意」は破綻する
【著者】 編集部
【出版社】 岩波書店
【発行年月日】 2006年3月8日
【版型 頁数】 A5版 335頁
【価格】 819円
【目次】
「住居侵入罪」と「表現の自由」に関する若干の考察 奥平康弘 … 36
いま象徴天皇制に問われるべきこと 横田耕一 … 61
「横浜事件」は現在を問う 〔下〕 隠蔽と抵抗の相克 田中伸尚 … 49
全員野球の「民主党」を 対談 平岡秀夫・山口二郎 … 70
民主党が目指すべき安全保障 平岡秀夫・近藤昭一 … 78
前原代表は何をなすべきか 蒲島郁夫・大川千寿 … 92
雇用は本当に回復しているのか 労働行政現場座談会 … 289
おあいこ精神 − 樋口陽一さんへの手紙 井上ひさし … 222
民族の罠 〔最終回〕 ライブドア事件 − ファシズムへの露払い
佐藤優 … 188
吉野文六・元外務省アメリカ局長証言の意味
− 改めて問われる沖縄返還協定密約事件 … 往住嘉文 … 20
ムハンマド風刺が反対デモの深層 青山弘之 … 25
「防衛施設庁解体」の意味 半田滋 … 29
特集 沖縄 − 米軍再編「日米合意」は破綻する
米軍基地問題とは何か 「国内政治」と「安全保障」の間で 我部政明 … 104
沖縄県民の総意は基地の整理・縮小へ着実に進むことです 稲峰恵一 … 112
負けるのは日本政府だ 照屋寛徳・糸数慶子・下地幹郎 … 119
米軍再編の裏に隠された辺野古の海上基地機能 真喜志好一 … 128
対米協議 日本政府の迷走 − 沿岸部案はどのように決められたか
佐藤武嗣 … 135
偏頭痛にさいなまれる市民 − 名護市長選の深層 松元剛 … 144
名護で考える 目取間俊 … 154
あと何年がんばればいいの? 石川真生 … 162
「察しのよい無関心」と日本人/沖縄人 桃原一彦 … 169
「合意してないプロジェクト」から 大城永子・村上陽子・土井智義 … 178
いま、はじめて民意が問われる 米軍再編・岩国市住民投票 田村順玄 … 184
中高生のための憲法教室 25 黙秘権は何のために? 伊藤真 … 202
ウォルマートの襲来 セルジュ・アリミ … 232
世界論壇月評 朱建栄ほか … 238
ある新人教師の死 池添徳明 … 281
「学力低下」を問う 〔上〕 子どもの生活破壊が学力低下をまねく?
瀧井宏臣 … 270
巨人改革か、球界改革か 清武英利・広岡勲 … 214
帰島から一年、復興に向け試される三宅島 沢見涼子 … 297
舞台表現者が訴えたアジアの危機 井上二郎 … 226
アリエル・シャロン かくして彼は絶大になった 小田切拓 … 252
貧富の格差が戦争を支える イラクの炎熱の中で 堤未果 … 262
歌と旅の群島へ 映画「ナミイと唄えば」をめぐって 仲里効 … 208
日系ブラジル人女性ノブエ・ダラス、戦いと流転の日々 〔4〕
束の間の安息 村上義雄 … 315
人が豊かになる地域作り 〔3〕 相生市ほか 大江正章 … 305
コーヒー一杯三十円の時代 〔16〕 産業革命を率いた大様 赤瀬川原平 … 204
脳力のレッスン 48 改めて渋澤栄一を思う 日本の資本主義を考える視点
寺島実郎 … 33
荒野渺茫 第Ⅱ部 〔8〕 生きるものの誇り 内藤克人 … 323
【コメント】
世間一般では、この版元は人文、社会関係の専門書を主体に出版するというイメージがあるようだが、実は数学、物理学や『進化学シリーズ』など自然科学分野でもよい本を出している。要するに総合出版社なのであるが、どうも世間の受け取り方は違うようだ。その原因の1つは、この岩波書店が戦争、沖縄、軍隊、安全保障、国際紛争などに関するこだわりが大変強い出版社である点だろう。実際”この方面”に関する出版点数は全出版社の中でも突出して多いと言える。
この『世界』4月号は前述の戦争、沖縄の両方がキーワードになった編集になっている。これまで私が詳しく突っ込んで考えることを避けてきた分野だ。なぜかについてはまた日を置いて書こうと思う。しかしである。もういいだろう。そろそろこの辺でここへも首を突っ込まないといけないと思う。さあ始めよう。