戦後思想の名著50を読む


先日購入した岩崎稔・『戦後思想の名著50』・平凡社をざっと読んだ。しかし原典を読まず、短い解説を読んだだけでは物足りない。そこで目次にある順番(大体が刊行された順)に従って50冊全部を制覇したいと思い立ち、全部の本をかき集めようとあちこち探している。出版の新しいものは当然ながらまだ在庫があるので新刊書店で手に入る。中くらい古いもの(20〜30年前か)は復刻版(大抵は文庫版またはライブラリー版)が手に入りそうだ。問題は戦後すぐに刊行された本である。有名な本ばかりなので全て復刻版が出ているが、この復刻版が既に品切れまたは絶版になっている。そこで県立図書館であれば所有しているだろうと思い調べてみたら、最初の10冊ぐらい(50年代半ば以前の刊行物)は所有していなかった。日本の図書館の貧困さを再認識することになってしまった。(図書館問題については別途考えることにしたい)そのうち半数は著者の全集、著作集に入っているようなので読むことは可能である。残りの5点はどうしようもない。国会図書館を当たるか、古本屋で探すしかないようだ。有名な本ばかりなので神田あたりの古本屋を探せば見つかる可能性はあるが、相当に高くつきそうだ。何とかならないだろうか?復刻版の古本でいいのだが…。後は近くの某大学図書館にあれば読むことが出来るのだがどうだろう。もう少し探してみよう。
これらの本を理解するには、当然ながらその時代背景を知らなければ十分ではない。少なくとも昭和の時代つまり戦前、戦中、戦後の理解が必要なのだ。ところが私はこの『昭和』を知らないのである。中学・高校の社会科、日本史の授業は明治維新あたりでおしまいになっている。肝心要の明治以降の近現代史に触れる機会が無かったわけである。高校を卒業した昭和50年以降はそれなりに社会、政治、文化などについて興味もあったので、いくらかを知る機会があった。また明治以降の近現代史についてもいくらかの断片的な知識はあるかもしれない、がそれだけではかなり無理がありそうだ。従ってこの戦後思想を理解するに際しては、近現代史も合わせて勉強することにしようと思う。
というわけで4月より明治以降の日本歴史及び戦後思想関係の読書を進めたいと思う。