今年の春は寒い?


どうも気候が変だ。5月というのに雨ばかりで五月晴れの日が殆ど無い。まるで梅雨時のような天気が続いている。日照時間が平年の60%しかなく気温も低い。このあたりでは既に田植えが終わっている*1ところが多いが、かなり育ちが悪いということだ。そういえば4月もかなり寒かった。どうやら冷夏ならぬ“冷春”である。
この時期に収穫する作物というのは少ないので、まだ『不作』というキーワードは聞こえてこないが、6月もこんな調子で寒いと稲作にかなりの影響が出る可能性があるかもしれない。また5月に雨が多く、6月に少ないとなると水不足が心配だ。勿論作物への影響もより大きくなるだろう。
さて先日も書いたが、庭に花壇を作ろうとしている。苗床に12種類の種を蒔いて2ヶ月になるが、大変に育ちが悪い。寒さと日照時間の問題が関係していると思う。2葉から大きくならないものが多い。これから暖かく、日照時間が長くなれば順調になると思うが、果たして天候が回復するのかどうか分からない。今日も例によって朝からどんよりと曇っており、いま少し雨が落ちている。気温も低く、5月末にしてはかなり寒い。いったいどうなるのだろうか?
気候が不順ではあるが、庭に生える雑草たちは元気そのものだ。皮肉なものでこういう種はこの程度の気候は想定済みとばかり、どんどん大きく、数も多く成長している。よく考えれば、本来植物というのはこういった「逞しさ」、「図々しさ?」を持ったものなのだろうと思う。つまり大自然の気まぐれにも十分に対応できるような備えをしているはずなのである。野性の種というのはそのぐらいでなければなかなか生き残れないのだろうと思う。
とこが作物や花卉類といういわゆる“栽培品種”というのは、人の手により遺伝的な改良を施され、例えば沢山の美味しい実をつけるとか綺麗な花が咲くとかという性質を高めていった種である。また“人が世話”をして育てるという甘えた環境にも慣らされてきた。その結果自然の変動というか気候の変化にキチンと対応できる能力を失ってしまったのかもしれない。このあたり自然への適応に関する遺伝的特性を分子レベルで研究した例は殆ど無いだろうと思われるが、誰かこの辺を詳しく明らかにするような仕事をしてくれないかと思っている。
ところで私はといえば、綺麗に植えたい苗は育たず、庭には雑草ばかりが大量に育ち、その根は広く、深く張ってしまい、引いても引いても次々と新芽が出てくると嘆き、足腰はぎしぎしと痛み、それでも何とかしたいと毎日草引きに明け暮れるというなんとも情けない日々に陥っている。それもこれも今年の冷春のせいだろうか・・・・・・。

*1:いわゆる早稲というヤツで、台風来襲が多くなる時期の前に収穫を終えようと、早く田植えを済ませる稲のこと